あなたのために。-光と影-
4話 不器用者同士
翌朝。
ゆっくりと目を開ける。
目の前に何かがある。
まだ視界がぼやけてそれが何なのかよく分からないけど。
中々ボヤけが治らなくて目をこする。
そして見えてきたのは奴の顔。
「…う、うわっ!?」
驚きすぎてつい声が出てしまった。
だってこの前は朝起きたらもういないかったから。
つい声が出てしまって、慌てて口を押さえてゆっくりと奴を見る。
でも奴はスヤスヤと眠っている。
何で今日はずっと寝てるの?
仕事がないから?
それとも私のことを気遣って朝までいてくれたの?