あんな
簡単な挨拶を済ませると、すぐに小泉が話し出す。

『さて、今までは渋谷のヘルスで働いていたという事ですけど、当店は渋谷とは違います。お客様ももちろん違うでしょう。もし、あんなさんがどうしても当店で働きたいと言うのであれば、コンドームなしの接客になります。』


『ゴムなしで・・・ですか?』


『はい。率直に申しますと、当店でゴムありでは採用は出来ません。』

最悪だ。

吉原でゴムなしは重みが違う。

覚悟を決めてきたはずなのに。


< 11 / 18 >

この作品をシェア

pagetop