愛してる。
第1章
「おい、松下!」
ビクッ!!!
「ちょっとこい」
ドスの利いた声が今日もオフィスに響き渡り
そして、私だけが今日も高橋部長のもとへ導かれる
入社してから何度足を運んだであろうことかも分からないぐらい
通い詰めている高橋部長のデスクの前に行く
私にとってデスク前という場所は死刑台と言っていいと思う
そして、前まで行き高橋部長を見ると鬼の形相をした顔があった。
「おまえ、いったい何度言ったら分かるんだ?
ここの文字が間違っていると何度言えば分かるんだ?」
「す、すいません。今からもう一度やり直してきます!」
ビクビクしながらそう答えると高橋部長はため息をもらした
はぁーーーーーー
「もういい、他のことをしろ」
「すみませんでした!!」
そして何もかもが終わり
自分のデスクの前に座ってため息をしていると
「沙羅ーまた怒られたの?いつもお疲れ様w」
と声をかけてきたのは戸瀬柚木(とせゆずき)だった。
柚木とは入社時からずーっと同期で私の一番の親友
現在、あのいつも私を怒鳴ってくる高橋部長と交際中!
帰りはいつも一緒に帰ってラブラブだ。