時の使い~バスケ男子に恋をして~
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それから時ノがあまり学校に来なくなった
もともと体が弱く、体育やっていなかったからクラスの奴は気に留めなかった
が、なんか落ち着かないというか気になる
時ノが久しぶりに来た
慌ただしく帰ったあれから2週間近くたった11月
「じゃあ教室で待ってるから」
「おう」
今日は勉強をしている時ノ
「なんで最近あんまり学校こないの?」
思いきって聞いてみた
「もう忘れて」
予想外の答えに戸惑う俺を無視してつづけた
「もうすぐ学校来れなくなるから。体調はいいよ。体育やらないのはそっちのほうがあやしまれないから」
じゃあなんで………?
「転校するの?」
「というか消える」
「じゃあ死ぬの?」
「死ぬんじゃなくて消える」
よくわからなくなって頭の中がぐちゃぐちゃになってきた
「もう関わらないで」
「なんで………?」
「好きになっちゃうから。忘れられなくなるから。離れたくなくなるから。私がいつもそっけなくするのは、こうなるのを知ってたから」
俺はこれを聞いて気付いた
俺は時ノが好きなんだと