大好きなんです
あたしも霧谷くんにおはよう、とメールを送った。
そのあと霧谷くんを見てみると、くすり、とあたしに向かって笑っていて。
カアァ、と赤くなってしまった顔をゆっちゃんにからかわれてしまった。
うぅ……恥ずかしい。
でも、こういうときに幸せだなぁって感じるんだよね。
少しして、小林先生が入ってきて朝のホームルームが始まった。
今日は今年最後の学校だから、終業式と冬休みの諸注意だけ。
午前中で終わる予定だから、いつもより早く帰ることができた。
「じゃあ、またね萌」
「うん。ゆっちゃんまたね」
ゆっちゃんは一足先に帰る準備をして教室を出ていった。
ふふっ……ゆっちゃんの顔、ちょっとだけ赤くなってた。
多分、峰くんと一緒に帰るのかな。
「萌、」
「あ、霧谷くん……」
振り返るとすぐ近くに霧谷くんがいて、どきん、と心臓が音をたてた。
「僕たちも帰りましょう?」
「う、うん!」
自然と笑みがこぼれて、あたしは霧谷くんの隣にいった。
「うっ……」
さ、寒いっ!
外に出たくないよぉ……
「萌?どうかしました?」
「う、ううん……なんでもないよ」
笑顔でそう言ってあたしは外に出た。
けど……
やっぱり寒いぃ〜〜っ!
ニュースでここ一番の寒さになるとは言ってたけど、ここまで寒いなんて!
冬は好きだけど、寒いのはやっぱり苦手だなぁ。
「萌、このあと何か予定ある?」
「へっ?」
予定?
「特にない、かな?」
でも早く温かいところに行きたい……
「それなら、ちょっとだけ俺の家寄ってく?」
「へ?い、いいの……?」
だって、霧谷くんのご両親とかいるんじゃ……