大っ嫌いにさよならを

 勝手だろうが、そう結論づけることにしてみた。

「…あのな、男子がみんな痩せてる女子が好きとは限らないだろ?そのまんまのお前が好きっていうやつもいるよ。ノーダイエット、それに尽きる」

 俺が最大限に優しい言葉をかけてやると、茉莉奈の訝しげな表情と言葉を返されることに。

「何、ノーダイエットって?そもそも、私がダイエットする訳ないでしょ。一日五食がモットーなんだから」

 それは最大限に俺を馬鹿にした言葉だった。

「…あっそ。じゃあな!」

 俺はもう、絶対に心配なんかしてやるもんか。決めたんだ、俺は何があってもこいつに騙されん。

「だから、待って!…ちゃんと、返事を聞かせてよ」

 今度こそ本当に歩き出そうとした俺の腕を止めた茉莉奈の声は、泣き声そのもので、至極驚いた。

「へ、返事って。お前…ほんとに、俺のこと…」

「好きだって言ってるじゃない。何回も言わせないでよ」

 いつのまにツンデレキャラに成り変わってるんだ、天津茉莉奈よ。

 何気に俺のドストライクをついてくるんじゃない。

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