大っ嫌いにさよならを
「どーなってんだ!あんな気持ち悪いの見たことねぇわ。ダブルショウの片割れ!何か聞いてないか!?」
のぶ丸、思わず素を出している。
「こっちがお前に聞きたい。何した、翔に、えぇ?」
将、のぶ丸の胸ぐらをつかんで睨む。
「ま、まあまあ…そのうち元に戻るだろうから、さ?喧嘩は止そうぜ」
鉄之助、いつもより大人な対応。
――――…
「…おーい、何の話だ?」
俺がヒソヒソ三人会議に口をはさむと、全員が一斉に振り返った。
三人は皆、それぞれの顔を見合わせてから、もう一度俺を見た。
疎外感を感じた俺が、
「なんだよー、俺も仲間にいれろよー」
と、普段ののぶ丸を真似て言うと案の定、好評ではなく「キモっ!!!」と三人にひかれてしまった。
本人でさえそうなのだから、相当だっただろう事は分かった。うん、のぶ丸をリスペクトしない方が良いな。
浮かれていた足を地につけ、いつもの俺に戻ることにした。