出会いはいつだって突然なんです。
・川瀬亜美


突然だけど
私の親友の川瀬亜美ちゃんは
私が言うのもなんだけど。



とぉーっても、
美人さんなのです。




「亜美ちゃん!!
今日もつまんない授業やね!」


「じゃあ、なんでそんな元気そんなん?
私、もうくったくたやわー。
どっかにイケメン癒し落ちてないかな」


「イケメン?
私、亜美ちゃんおるだけで結構癒しになっとるよ」


「自分で自分の顔なんて見いひんやろ?
それで癒し〜なんて言うとったら私でも引くわ!」





ビシィッ、と。

私の頭をチョップして、ジト目で軽く睨んでくる。




それをへらへらとした面で
頭を掻く素振りをして冷や汗を掻く。


うわぁー。
今日、亜美ちゃん機嫌悪いや……



亜美ちゃんの幼馴染に何かあったのかな?





亜美ちゃんが機嫌悪い時は
大体、幼馴染の状況が酷い時だ。



一回だけ好きなのか、
と聴いたことがあるのだが
そんな訳ないでしょ、幼馴染よ?
と言って鬱陶しそうな顔してたけど。


これは絶対に好きだな、と。

どこか確信めいたものがあった。



亜美ちゃんは自分の気持ちに
気がついていないみたいだけど。

結構恋愛に関しては
鈍いというか、なんというか……






―――朝から溜息をつかずにはいられなくなってしまった。

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