出会いはいつだって突然なんです。


* * *



放課後になり
更に機嫌が悪くなってしまった亜美ちゃんは
私でも対処に困るものだった。



周りの人たちはみんな、
亜美ちゃんの尋常じゃないくらいの怒りオーラに
恐れ慄いたのか近寄りもしないし
ましては話し掛けようとする人もいなくて。



これは本当に困った……





「……あ、亜美ちゃ〜ん?」


「なんなん?
見てわかると思うケド今すんごい機嫌悪いの。
話し掛けんといてくれる?」


「あ、はい……」




周りの人たちの溜息が聴こえてくる。


相川でも無理だったかぁ、
という残念じみた、そんな溜息。


こんなに機嫌悪うなると思わへんかったんやもん。

私だってどうすりゃええんかわからん〜(泣)



若干涙目になりそうになるが、
今日はこんなんじゃへこたれないぞ!!


だって!
塾があるんやもん!!

一人でいかれへんし!!





「とは思っとっても〜。
祐樹く〜んっっ。亜美ちゃんどうにかしてや〜」


「なんなん?どしたん?
ってかなんで夏菜ちゃん泣きそうなん?!」


「あっ!!
祐樹くんやが!!丁度ええ時にっ!!
亜美ちゃんどうにかしてや!」


「あー……
アイツまだ怒っとん?」


「何があったんか知らんけど
教室の空気が悪すぎてみんな帰ろうに帰れんのよ……」


「あ〜。
わりぃな。みんな帰ってええけん」





そんな言葉にみんな安心したかのように
顔に出るくらいの安心をしていた。



やっぱりみんな帰れんかったんか……

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