私が思ってた以上に世界は色に包まれていた。
プロローグ
それは、突然の別れだった。
15歳の「化物」と言われるあたしを育ててくれた両親が、
事故死という形であたしの前から消えてしまった。
あたしの右目は、金色。そして左目は、黒色。
あたしの目の色を見た人たちは、必ずこう言った。
「化物」…と。
あたしは、別に他人はどうでもいい。
だって、両親があたしをいつでも愛して大切にしてくれたから…。
でも…。
「誰が、『化物なんかじゃないよ』って言うの?」
「誰が、あたしの頭をなでてくれるの?」
「誰が…あたしを愛してくれるの?」