私が思ってた以上に世界は色に包まれていた。


暗い部屋の中

医師達が、あたしを見ている。






冷たくなった手。

両親の笑顔はなく、白い布が、かぶせられている。







あたしの


叫ぶような悲しい泣き声だけが

両親が眠っている


霊安室に

ただただ寂しく響き渡った。





高1の梅雨の時期。



じめじめとした雨が降るなか

あたしと両親との生活は

途絶えてしまった…。
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