私が思ってた以上に世界は色に包まれていた。
強子さんに会ってから、数日…。
今日あたしは、孤児院に行くための
荷物の支度をしている。
「…ふうっ!まぁ、こんなもんかなっ!」
ピンポーン
「すいませーんっ!宅急便ユメトと申します!
荷物を預かりに参りましたー!」
ドタドタっ、とあたしは急いで階段を下りて
玄関の方へと赴いた。
「天神さん…、ですね?」
ガチャっとドアを開けると
そこには26歳くらいの男の人が立っていた。
「あ、はい!こ、こちらです」
ペコッとあたしに、一礼をして
部下達に指示を出し、てきぱきと荷物たちを
トラックへと積んでいった。
2時間もたたないうちに、
「では、この荷物たちを丁重に
孤児院まで送らせていただきますね」
…は、はやい!
あたしは、そのスピードに少し圧倒された。
そして、ふと部屋に戻ると
そこには殺風景が広がっていた。