蜜は甘いとは限らない。【完】
確かに、確かに体にいいのかもしれない。
だけど、入れる物による!!
「とりあえずこれ、勿体無いですけど捨てますよ」
「え?!なんで?!」
「誰かが食べるとは思いませんから」
「食べるわよ!
ね、佑樹!」
「え、あの…」
いや、そこで佑樹くんに振っちゃ可哀想でしょうよ。
立場柄、逆らえないしね。
言われたことに。
「ね?!!」
「あ、は、い。
食べる筈?だと」
「筈じゃないの、食べるのよ!」
「はい!
食べると思います!!」
「ほら、舞弥ちゃん。
食べるって言ってるわよ?!」
「そんなに鼻息を荒くしても無駄です。捨てます。
それに佑樹くんを脅して頷かせてるのを目の前で見ると、なんの説得力も感じられませんね、その言葉に」
チッ、面倒くさい。
……心の声、ダダ漏れですよ。里愛さん。
ぶつくさ言いながらここを出て行った里愛さんに呆れる。
ザバァっと真緑の液体を流しに捨てて、イナゴのものは食べれないことは無さそうだから、タッパに入れる。
お皿を洗い終えると、やっと自分の準備に入る。
「なんか、すいません。
姐さん」
「いいのよ。
まぁ、その代わりって言っちゃ悪いんだけど、手伝ってもらえる?」
「はい、もちろんです!」
「なら、良かった」