蜜は甘いとは限らない。【完】



その次の日の朝。



あたしにとって、信じられないことが起きた。



「...おう、おはよう」

「...。」

「おはよ、姉貴」


………なんで?



.........____。




朝、寒さのあまり目が覚めたあたしを照らす太陽の光に目を細めながら、横に寂しく転がっていたケータイを見ればすでにお昼近くの時間になっていた。

...どうりで、日があんなに高いところに。


寝すぎてだるくなった体を起こし、クローゼットから楽なワンピースを出して着がえたあたしは水を飲みにキッチンに向かった。


キッチンはリビングにあり、そのリビングは1階にある。


階段をゆっくり降りながら、きっとぼさぼさであろう自分の髪を手櫛で整える。



少し落ち着いた髪を軽く掻き大きく口を開け欠伸をしようとしたあたしはリビングのドアを開けた。



...そこに居たのは、男2人。



ということで冒頭に戻るのだが...。




「なんでここに居るの、葵。絢梧さん」




なぜ、この2人があたしの家に上がっているのだ。




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