蜜は甘いとは限らない。【完】
「、」
「あは、固まってる。
面白いのな、葵の姉貴」
「あんまからかうなよ」
「くくっ悪い悪い」
嘘 で しょ ?
年、下?
しかも、葵と同じ歳?
「てか舞弥、なんで昨日メールしたのに反応しなかったんだよ。
メールするって言っただろ?」
「え、メールなんて」
あ。
言われてケータイを見てみれば、メールが届いていることを知らせるランプが光っていた。
「ごめん、寝てた」
「馬鹿か」
あは、と誤魔化してみれば頭を軽く小突かれた。
地味に痛い。
「何、姉貴絢と仲いいの?
いつの間に?」
「え、だって、「おねーさん俺の婚約者だから」...うん、そう」
「はぁ?」
グイっと引っ張られた肩が痛い。
そんなに力、込めないでよ。
「何だよそれ、聞いてない。
どういうこと?姉貴」
「...あたしだって、3日前に知ったのよ。このこと」
「あ、そうなのか?」
「え、絢梧さ...絢梧は知ってたの?」