蜜は甘いとは限らない。【完】




「なんでストップなんだよ」

「…相手、一応有名企業の坊っちゃんだから。
あと俺のダチでもあるし」

「……お前、」

「何、」

「友達いたのか」

「…殺すよ?」





この人は馬鹿なのか。

そう言えば、姉貴も言ってた。




「いい?
場所が分かったからってすぐ行動。とはいかない。

だからこそ今から言う事に従って」

「なんで俺が、」

「いいから」

「チッ」





舌打ちをしたけど、どうやら聞いてくれそうな寺島に安心して話し始める。




…………_____。





「…俺が、そんなことアイツに言うとでも思ってんのか?」

「思わない」

「だったら!!」

「姉貴のこと、欲しいんでしょ?」

「、」





よし、弱みは掴んだ。


話終えてもまだ理解しがたいらしい寺島は声や態度に苛立ちがにじみ出てる。


壊れていたドアは、話している間に綺麗に片付けられていた。




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