蜜は甘いとは限らない。【完】
感情

舞弥side




「何もすることがない。
なさ過ぎる」



…葵と絢梧が家に来てから数日。

あたしがこの家に来てからは早1週間を超えた。


別に、この家に不満を持っているわけじゃない。
ただすることがないのだ。全く。



散らかしたものは知らない間にお手伝いさんに片付けられてて、ご飯も自分でしたいのに作られていて。

洗濯物も、いつのまにか洗われている。


そしてさらについ最近。


山中から残酷な言葉を聞かされた。



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『ねぇ、あたしそろそろ有給切れるんだけど』

『その心配はございません』

『は?あたし一応社会人よ?
仕事だってあるの』

『ですから、心配はありません』

『なぜ?』

『退職届を出しましたから』

『………もう一度、どうぞ』

『ですから、




会社には、辞表を出させて頂きました』



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