蜜は甘いとは限らない。【完】
拓哉side
……あれから二年後。
なぜ2年経っているのか、それは簡単だ。
やっと舞弥が俺のモノになった次の日から一ヶ月。
舞弥はひたすら仕事に奮闘した。
少しずつ、少しずつ舞弥のやり方に賛同してくれる人が増えていき、一ヶ月の終わりには会社自体がいい方向に変わっていったらしい。
もちろん、それを見たあいつの父親は舞弥が跡を次ぐこと認めた。
そして一ヶ月の期間が終わったその日、俺のことを父親に言ったらしい。
返事はたった2つの言葉で終わった。
…俺は、正式に舞弥の婚約者になった。
あの日俺等が言い合ったあのプロポーズの言葉は一種の告白。
だから結婚前提のお付き合い、ということ。