蜜は甘いとは限らない。【完】
えと、そうだ。
舞弥が残りの年数どうしてたかというのは、俺にもよく分かっていない。
ただ聞いたことと言えば“仕事”、という言葉だけだった。
その仕事はどうやら海外の方の仕事らしく、新しく始めた舞弥の方針を周りにも知らせるためだとか、なんとか。
それを終わらせてここに帰ってくるのを待っているわけだけど、俺が何もせずに待っているわけはなく。
俺は前に親父に頼んでいた通り、ちゃんと組の奴等と話し合って頭になった。
親父には会社だけを任せて、組の方を全て俺に任せるというような感じだ。
だからといって急に色んな仕事が出来るはずも無く、親父の下に付いていた部下たちに教えてもらいながらここまできた。
今ではだいぶ、その仕事も肩についてきた。