蜜は甘いとは限らない。【完】




そして今日、今そんな俺は周りに部下を付けて空港にいる。



理由は、帰ってくるから。



…誰が、かは言わなくても分かるようにアイツだ。



2年なんて、待てねぇと思っていたはずなのに意外にもあっという間に過ぎていくもので。


知らない間に伸びていた髪を切った。


それでも少しだけ長めに切って貰い、ウザイぐらいに真っ直ぐ伸びた髪は全て後ろにワックスで流している。


顔に掛からないこの髪型が、実は少し気に入っている。




「…わ、…頭」

「…お前また間違えんのかよ。
なんだ?」

「少し、じっと出来ませんか」

「あ”?」

「さっきからずっと落ち着きがないですよ」





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