蜜は甘いとは限らない。【完】

希side





「舞弥!!!」

「姉貴!!!!」





勢い良く開いたドアに目をやれば、知らない男2人が駆け込んできた。

2人とも顔立ちが良い。




1人は黒のスーツを着ている。
もう1人は自分の母校の制服を着ている。



...きっとこれが舞弥の弟。

確か俺等の母校に入ったのだと、嬉しそうに言っていたのを思い出す。





「...お前、こいつに何をした?」

「...え?」

「何をしたかって聞いてんだよ!!」





ぼぅっと舞弥の弟を見ていると、いきなりスーツを着た男に胸ぐらを掴まれた。

痛い。



首を締められだんだんと苦しくなり、頭に血が上っていく。



...この男は、舞弥のなんなのだろうか。


苦しい中、俺はそんなことを考えた。




< 77 / 279 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop