♪〜誰を選ぶ?〜♪
「あ、そういえば3人揃って何か用だったんじゃないの?昨日の晩にメールくれたじゃない。」
「あぁ……。」
と奏斗が言ったっきり、私をじっと見つめる3人。
「ねぇ、高峯さん、和架ちゃんの就職取り消しして?」
流音のこの言葉に目を見開き、驚きを隠せなかった。それは高峯さんも同じだったみたいで、私がおろおろしていると……。
「どういうこと?……3人のことだから、何か考えがあってのことなんでしょうけど。」
「俺らは新しいメンバー探してるんだよね。この間、響一が脱退したしね。新境地開拓するために追加メンバーは女の子にしようって話になったんだ。」
響一とは、須藤響一。半年前までMusic starの一員だった。Music star脱退とともに芸能界からもいなくなった。
「それと私の就職、関係ないですよね……?」
そうしたらまた、じっと見つめられて
「和架ちゃんを新メンバーとして迎え入れたいんだ。」
と言う流音。
「いやいや、歌は歌えないし、体力ないですし。お断りします。」
「ふーん?そんなこと言うんだ?」
しばらく黙っていた楽夜がようやく口を開いた。楽夜の方を見るとそこにいたのは楽夜じゃなくて同じクラスの赤井くんだった。赤井くんはメガネをかけたクールボーイ。