指を絡ませて
そして、彼はゆっくりと動きはじめた。
はじめは、どこかに飛ばされないように繋ぎ止めていてくれる彼の手も、クライマックスを迎える頃には逃げられないように拘束する鎖に代わる。
荒い息づかいが混じりあい、嬌声と苦悶の声が部屋に響く。
最後にギュッと強く握られ、体が離れるのと一緒に繋いだ手は離された。
とたんに、淋しさが心に忍び込む。
横に寝転んだ彼は、腕を伸ばしてあたしを抱き寄せ、いつもとは違う行動に出た。