無口な上司の甘い罠
…初めて聞くドスの効いた低い声。

…初めて見る俺の態度に、流石の峰子も、たじろいだ。

「…指輪をかえせ。それはアンタの物じゃない。
…今回で最後だ。次に今日子を傷つけるような事をしたら、その綺麗な顔がどうなるか、保証しないからな」

「…なんで、あんな子なの?エリートで、かっこいい貴方には、もっと見合う人がいるのに」

峰子の言葉に、ふっと笑った。

「…アンタには、一生わからない」

その言葉の後、峰子は渋々、ポケットから指輪を出した。
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