無口な上司の甘い罠
「その方が、みんなは好きだと思うけどな」

「・・・簡単に言わないでください」


「はい、お待たせ・・・

君、綺麗だから、コイツのより、大目にしてあるからね?」


「ハハ、ありがとうございます。…美味しそう。

いただきます」

満面の笑みの私に、宮本部長も、店主も少し驚き顔。



「…宝の持ち腐れ」

「・・・なんですか、それ?」

私の質問は、相変わらず無視して、宮本部長も食べ始めた。


たらこスパを堪能し、カクテルをいただいた。

サクランボが乗っていて、女の子が好きそうな甘い味。


「しかし、お前がここに女性連れなんて初めてだよな?」

「うるさい」


「照れてやんの・・・

君、何さん?あ、オレは、亮太」


「私は、坂口今日子っていいます。

また、来てもいいですか?このお店、凄く気に入っちゃって」

「どうぞ、どうぞ、今日子ちゃんみたいな綺麗な子、大歓迎」
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