無口な上司の甘い罠
私の静止なんて無視で、色んな所に私を連れ回す隆盛。

…でもね?ちっとも嫌にならないの。

連れ回すふりをして、私の意見をしっかり尊重している事に、

途中で気が付いた。


…隆盛は、リードが上手いだけ。

もし隆盛が彼氏になったら、飽きる事はきっとないんだろうな。

・・・なんて。


「…おい、今日子、何か考え事?」

「へ?///…なんにも考えてないよ?」

急に話しかけられ、私は顔を赤らめた。

…隆盛が彼氏なんて想像した自分が恥ずかしい。



「大分、暗くなって来たな」

「え、あ・・・そうだね」

気が付けば、辺りは暗くなりつつあった。

楽しくて、全然気づいてなかった。


「どっか、飯食いに行こうか」

「…うん、行こうか」

…相変わらず繋がれたままの手。

周りから見れば、私たちはカップルに見えているんだろうな。

そう思うと、また顔が赤くなる。

・・・この顔は、隆盛には見られたくない。
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