無口な上司の甘い罠
…楽しい会話と美味しい料理。

隆盛といる時の私は、気取る事もなく、自分らしくいられる。

自然体の自分でいられる事は本当に楽で、癒される。


「今日は、突然だったけどさ、楽しかった、ありがとう」

家まで送ってくれた隆盛にお礼を言う。


「別に、オレが一緒にいたかっただけだし・・・

ま、楽しんでくれたんなら、それで十分だよ」

そう言って隆盛は微笑んだ。


「…今日は、何から何まで奢ってもらっちゃって、

今度、お返しするね?」


「今度じゃなくて、…今がいいな」

「・・・え??」

突然の提案に、困惑する。

今は何も持ってないし、何も返せそうにない。


「…キスでお返しして」

「え///?!」

ぼっと赤くなった顔。それを見た隆盛はフッと笑って私を見る。


「男慣れしてない今日子が、スッゲ―可愛い」

「う!うるさいな」

「ほら、目、瞑って?」

「・・・///!!!」

…ギリギリまで近づいた隆盛の顔。
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