お見合い 宏太朗 Ver
「お前がフォローすんだぞ」
「は?」
「宏太郎、臨機応変だ」

こいつら、自分たちがどんだけ無茶難題を言ってるかまるでわかってないな。

「お前はリラックスして行けよ?」
「肩に力入れるなよ?」
「梢は他人の空気に敏感だからな。ボロだすなよ」
「ボロってなんだ、おい」

そんな事を突っ込めば、二人が少し笑う。

「お前ならそのままで大丈夫だな。いつものお前が一番いいよ」

どうゆう意味かはわかりかねるものの、なんだかちょっと照れるような事を言ってくれたのは俊介だった。

「あ一メートルの距離は保てよ・・・」

・・・・いや、本当に。
やっぱり全く持って意味がわからない。

「・・・でもそうだな。宏太郎は大丈夫だな」

さっきから大丈夫、大丈夫って。
何が大丈夫なのかを説明してほしい。

「兎に角、明日は宜しくな。お前に掛かってるからな」
「あ、ぁあ」

何が掛かってるって?
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