絶体絶命！死のバトル

「おや…？道香様は落ち着いてらっしゃるのですねぇ？あんな招待状まで送りつけられ、あなたからしたら、こんな異星人の姿まで見ているというのに。」


その案内人は、笑う。

それが笑顔と言って良いものか、感情の無い、…血の通っていないような、そんな気味の悪い表情だった。

「あたしが…。世界に面白味を感じてないからかもね。現実を、ゴミのように見ているから、この刺激ある現実があたしにとって本物に見えてきたの。」


…あたしは、何を言っているのだろう。
でも、案内人は興味深そうな顔をして、「…いまいちピンと来ませんねぇ。どういう意味か、考えておきますよ」とだけ呟いた。

もし、この案内人が考えて、あたしに答えを告げたとしても当のあたしが何を言っているのか分からないのだから、答えを考えるだけ無駄だろう。


「さて…もう、無駄話しは終わりです。今から出発して五分程で着きますので、それまで聞きたい事があれば、どうぞ」


案内人は、それだけ言って何やら呪文を唱えだす。