絶体絶命!死のバトル
「…もう、起きねーんだよ……。そっと…しといてやれよ……。幸せに眠れって……願ってやれよ。」
「うっ…ぁあ……、うわぁぁあっ!!」
伊織は、握った拳を床にぶつけた。
壁を叩いたり、自分の手から血が流れている事も、お構い無しに。
伊織は、本当に青斗が好きなのだと。
青斗は、そんな伊織が好きなのだと。
こんなに涙を流している伊織を見て思った。
…俺も、正直辛い。
でも。
……一番辛いのは、苦しいのは、
伊織だ………
それを思うと、泣くに泣けない。
俺は静かに、涙を堪えた。
…そこに。
道香が入って来た。