絶体絶命!死のバトル
起きたばかりだからか頭が働かずに、真っ白な霧が脳内に、広がっているみたいだ。
「…思い出せないです。」
そう言うと、穂乃さんは淋しそうな顔をした。
「……そうよね。」
と、一言呟いて。
「……幼稚園くらいの時の事なんて」
よ、幼稚園?
頭の霧が、なんとなく晴れてきた。
幼稚園に…、
真谷 翔……って。
えっ…と。
「覚えてないわよね。その時遊んだ人とか。……昔の事だから……。」
パリンッ!
…何かが弾けるような音が、心なしか聞こえた気がした。
…もう一回。
考えよう。
一度頭で理解した事は、覚えてないんじゃないと思うから。
ただ、思い出そうと…
本気で思わないから。
…考えて、考えて、考えて…
あたしが、導いた答えは……___