絶体絶命!死のバトル
五戦目〜最終戦〜
今日は…、最終戦。
だけど、心は何故か落ち着いていた。
“勝つ”、それだけが胸にあるから。
青斗の死も、皆の苦しみも、悲しみも、涙も。
全部、無駄にしない。
今日で、全て終わらせるんだ。
あたしが、できる事も、
皆に、恩を返す方法も、
一つしか、思い浮かばなかった。
…皆に、バイバイしなくちゃね。
なんでこんなに落ち着いているんだろう。
朝起きて、着替えて、顔を洗って、髪を整えて、お母さんと話して、ご飯を食べて、歯磨きして。
当たり前の事も、もう最後。
今日で、最後なんだ。
「…首取りゲームまで、あと3時間か…。」
ぽつん、と呟いた独り言は、お父さんの「いってきます」の声に掻き消された。