絶体絶命!死のバトル
三分とかなら、ごまかせる…
でも、一時間とか続いてしまったら…。
「およそ、三時間程ですかね…。長引くかもしれませんが。」
三時間!?
そんなの、ごまかせるはずが…。
「まさか、漫画みたいにゲームで過ごした時間は、現実世界の1分にできる、とか?」
自分でも、なんて馬鹿な事を言ってるんだろうとは思うけど…
「異次元」「手紙」「アーテ」「首取りゲーム」と、こんなにあり得ない事がおきているんだから、馬鹿な事でも、それが案外正解かもしれない。
「そうです。一時間が、十秒になります。…あ、お手洗いの事で思い出しましたが、ゲームをする“世界”では、便意がありませんので。」
もう、なんでもあり、か…
あたしが、呆れ返っていると、アーテが声をあげた。
「着きました、道香様。」
と、言われても。
あたしが見えてる世界は、相変わらずの真っ白な空間。
移動してる事さえ分からなかった。
「どうやって出るの?」
アーテはボタンを押すと、その白い壁に黒いドア。
「では、私は道香様のペンダントに入っていますね。」
そういって、アーテは、まばたきしたうちにペンダントへ入った。