絶体絶命!死のバトル
「今から作戦会議を行ってください。時間は1時間です。それでは…はじめ!」
作戦会議…。
皆とじっくり話す、最後の時間になってしまうかもしれない。
あたしは、アーテをペンダントから出して、皆を見た。
やっぱり、ついていけない、というように、唖然とした表情だった。
「…道香っ……。殺し合いなんて…。私、したくないよぉっ…。」
泣きじゃくる明日美。
…あたしだって…。
できることなら、したくなんかない。
「あたしも…___。やりたくないよ…。どうすればいいのか…、ごめん、全っ然分かんない…」
あぁ、自分が情けない。
例えばこれが、数学の方程式だったなら、簡単に解けるのに。
「俺も……。殺し合い、なんか…。したくねぇよ…っ。」
切羽詰まったような皆の表情。
あたしは…
何をしたらいいの?
あたしには…
何ができるの?
「…っ。青斗の為にも…。私は、道を踏み外したくない。」
力強い言葉には似合わず、虚ろな瞳であたしを見る伊織。
こんなに苦しんでいる皆を…、
あたしは、どう救えばいいの?
「…そうだ…。穂乃さんに…頼めば…」