絶体絶命!死のバトル


「アーテ…、案内人の皆……ありがとうっ…!!」


あたしがそう叫ぶと、案内人の皆は、「お任せ下さい!」と、声を揃えた。


「ただ…、道香様。」


恐る恐る、といったように、アーテがあたしに話しかける。


「緑グループは……。優勝を決めなければならないので…。その…。」


「分かってる。戻れないんでしょ?大丈夫…、戻ってみせるから。ね?皆。」



広也も、明日美も、伊織も。
力強く、頷いてくれた。

生贄以外の事の、首取りゲームの真相は…、全て皆に話してある。

ただ、生贄の事は、「優勝グループは、呪いを解くために、力を貸さなければならない」としか言っていないけど。


それを理解した上で、皆、頷いてくれているのだと思う。

…少なくとも、そう信じよう。



「では…。いきます!」


アーテの掛け声を合図に、案内人は円になって、手を繋いで繋がった。


その円の中心には、アーテがいる。




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