絶体絶命!死のバトル
「我々は禁断の魔獣、エジプタスを使いこなす者…。エジプタスに命ず。いざこの時に、時空を越えて、この者達を正しい世界へ送り届けよ。」
アーテがそう唱え、両手を上に挙げた瞬間、桃グループ全員と、アーテ以外案内人が光り始めた。
そして、アーテの手のうえに…とてつもなく大きな獣が浮いていた。
黒く長い毛に身を包まれ、金色の瞳をし、立派な太い牙をもった…。
マンモスより大きな獣だった。
「うわっ!」「きゃあっ」と、驚いた声が桃グループから聞こえ、そちらを見ると、体が浮き上がり、その獣…エジプタスに乗っていたのだ。
案内人は、吸い込まれるようにしてペンダントに入っていた。
「……道香ちゃんっ!!!」
桃グループのリーダーと思われる女の子が、あたしに向かって叫んだ。
「どうしたのーっ?」
あたしも負けじと叫び返す。
「あのねっ、本当に…ありがとう!!それからっ!」
そこで女の子は更に息を吸った。