絶体絶命!死のバトル
…はっ?
明日美!?
「いや、分かるけどさ。何でお前がここに居るんだよ!?」
「なんでって言われても、ね…」
明日美は、ニコッと笑った。
今まで見せていた、暖かい感じの笑顔ではなく…、
ハッキリと、作り笑いだってわかるような、
そんな、冷たい笑みだった。
「私だもん。……この、首取りゲームの主催者____。」
ど、どういう事だよ!?
明日美が…、
しゅ、主催者…___?
「どういう事だよ?お前が主催者?意味分かんねぇっ…。」
俺が戸惑っていると、明日美はクスクスと笑った。
「私はね…、昔、1回死んでるんだ。…水川穂乃を殺した犯人に。同じように、殺されたの。」
明日美の話はこうだった。
まず、自分は3年前に殺されていたという事。
そして、その犯人は、水川穂乃の首を取って殺害した犯人と同一人物だということ。
つまり、明日美も同じ殺され方をしたのだ。
現実世界にはもちろん、‘‘明日美”という存在は、もういない。
こっちの、‘‘首取りゲーム”の世界だけ、生きられる、という話だった。