絶体絶命!死のバトル
「道香様、お時間です。迎えに参りました。」
あたしの休養の時間を、邪魔するようにやって来た、アーテ。
そしてまた、白い異空間にあたしは包み込まれた。
「今日は、ご質問は?」
「え?ああ、今日はちゃんと質問する事をまとめてきたの。三つよ。」
アーテは「三つでよろしいのですか…」と、驚きがちに呼びかける。
あたしは、頷いてポケットからメモ用紙を取り出した。
「まず、一つ。敗者の首を取ったあの女性は誰なの?あたしには、20代に見えたけど…。」
あたしは、回りくどい言い方はせず、率直に聞いた。
「……かつて、あのドームで、亡くなられた方です…。ドームで首を引き裂かれた状態で……。発見され…ました…。女性の名は…。水川穂乃様…です…。」
アーテは、苦しそうに話す。
女性と何か関わりがあったのだろうか…
今の時点では、考えても仕方が無い。
あたしは、次の質問に移る事にした。
「じゃあ、二つ目。この腐ったゲームの主催は誰なの?広告にあった名前は違うんでしょう?」
アーテは、切なそうな顔をする。
今にも……、泣き出してしまいそうな。
「どう…したの?」
あたしが恐る恐る聞くと、アーテは我に返ったように、「大丈夫です」とだけ答えた。
「それにつきましては…お話できない事になっています。」
あたしは、その件にはあまり触れず、三つ目に移る。