絶体絶命!死のバトル
「皆様、ゲームの時間です。グループごとに並んで下さい」
こんな時にも容赦無く始まるゲーム。
…美咲のためにも、絶対勝ち残らなければならない。
「…と、その前に。随分人が減りましたねぇ、昨日は、ドームを埋め尽くさんばかりに居たというのに…。そしてまた、新たな死者が14名出ました。」
じゅ、14!?
どういう事?
まさか皆、美咲みたいに…。
「自殺なされました。自殺者が居るチームは、リーダーが代わりを務めてください。幸い、グループに二名以上の死者がいるところはありませんので」
…何を言ってるの…?
このふざけた司会者は…!!
「何言ってんの!?あんたが自殺まで追い込んだんじゃないっ!幸い?人が14人も死んでふってのに、幸いなんかあるわけないでしょ?ふざけないで!」
はぁっ、はぁっ、はぁっ…
あたしは、たまらず見えない司会者を怒鳴った。
「…このゲームの参加を希望したのは、どなたですか?勝手に死んだのはどなたですか?此方は死ねとは言っていません。心が弱かっただけでしょう」
「は?心が弱かった?良くそんな事平気で言えたもんよね!確かにゲーム参加を希望したのは、あたしたち!
でも、直接手を下してなくたって、死にたくなるわよこんなゲーム!」
周りの目も気にせず、あたしは怒鳴る。
こんなゲーム、あたしたちが素直にしなければならない義務なんてないのに…
「…殺しますよ?」
「なっ…」
“死”を目前に差し出し、黙らせる。
最低なやり方だ。