絶体絶命!死のバトル
部屋に入った感想…は。
正直、入らなければ良かった。

青斗の顔色が悪かったのも納得いく。

…これは…

伊織と、「うっ…うわ…」と、声を漏らしている。

そこにあるのは、相手グループの人と思われる死体。

頭を撃たれているようで、髪が血で濡れている。

白いワイシャツは、すっかり赤くなり、赤いワイシャツを着ているようだ。


…昨日の、首を切られた所を見た時。

遠かったから良かったのかもしれない。

でも、こんな間近で見ると…
怖くて、気持ち悪くて、吐き気がする。


「伊織…、頑張ろう。今あたしたちにできる事は、テストを解いて、勝つことだけだから…」


あたしは、震えている伊織の肩を抱く。

「み…ちか…、道香、ありがと…う」

伊織は、椅子に腰掛けた。
あたしも、椅子に座る。

…人が死んでいるというのに、どうして問題無くテストは、ゲームは行われるのだろう。

どうして、人が死んでいるのに…


あたしは、何もしないのだろう。


その答えは、簡単に出てしまう。

何もできないから。


…あたしは、テストを10分で終わらせ、提出する。

伊織はまだやっているようで、あたしはそっと椅子に座った。

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