絶体絶命!死のバトル
「皆さん、グループごとに整列してください。これから、第二戦目の…二回戦をはじめたいと思います。」
皆、静まり返っている。
これから、死ぬかもしれないから…。
叫んでも、喚いても
無駄だとわかっているから…。
長々と司会者の話は進む。
あたしの耳には、入らない。
水川穂乃…。
あたしの頭には、それだけだった。
「それでは、スタート!」
その声を聞いた途端、あたしは我に返ったように、アーテをすぐ呼び出した。
「教科は理科。これは広也様の得意教科ですので、三回目は道香様広也様、二回目は、青斗様伊織様、一回目に明日美様道香様としたほうがよろしいかと。場所は“な”部屋です。」
アーテがテキパキと順序を決めて行く。
あたしは、一回目になったのは初めてだった。
明日美と広也と一緒になったのも。
あたしたちは重い足を前に、前に動かして、“な”部屋へ向かった。