絶体絶命!死のバトル
配られた紙を見る。
三枚目の命カードを貰えたと言うことは、勝っているという証拠。しかも、全員満点で。
だからか、緑チーム…。あたし達は妙なくらいに落ち着いていた。
周りからは、「勝った!勝ったよ皆!」と喜ぶ歓喜の声と、消え入りそうなくらい小さな声で、“嘘だ…”と、呟き、俯いたり、泣いたりしている人がいた。
開くとそこには、“勝利”の文字。
皆に報告に行くと、やっぱり、と言った表情で、安心したように笑う。
…が。
喜ぶ事より、大事な事を忘れていた…。
今から、首取りが始まる。
水川穂乃が現れる。
それ以前に。
首取り…死ぬのを、免除することができるあたし達は、敗者からの注目の的だろう。
嫌な意味で。
そのことに気が付いたのか、明日美達も敗者エリアの方を見る。
「ねえっ!!免除カード頂戴よ!!私達、死ぬのよ?お願い、助けてよっ!!」
「俺たちはまだ死にたくないんだよ…。くれよ、そのカード!!何でもするから!お願いだ、カードをくれっ…」
案の定、あたし達は此方に来た敗者に囲まれる。
…でももし、今あげて、誰かを救えたとしても。
あたし達が、負けたら、死ぬ。
あたし達が、優勝したら、カードをあげた人だって死ぬ。
あたし達がそのカードをあげたチームに負けて死ぬなら、あげたくない。
…敵は、多いより少ない方がいいのだ。
「あぁ、それと。普段の殺し合いは禁止ですが…。特例として。カードの取り合い、または敗者同士の殺し合いは、認めます。」
…今……
なんて?