花びら1まい
2
もやもやしたような感覚が続き、季節は夏に入る準備をしていた。
事件は、いきなり起きた。
今年は夏休みの最初に入ってからも雨が降ったり止んだり。
半分屋外、半分屋内部の弓道部にとっては辛いところだった。
「礼」
神棚に拝礼をし、自主練へと移ろうとしていたときだった。
「里穂ちゃんっ?」
「里穂っっ!!」
「里穂ちゃん......っ」
「はあっ、はあっ、はあっ」
里穂......?!
里穂が過呼吸を起こし出した。
「みんな騒がないで!
まゆちゃん、里穂の楽な姿勢にしてあげて!
ゆりちゃん、先生呼んで!
ななかは飲み物もってきて!」
ざわざわざわ........
「なにしてるの!!
早く!!」
里穂、過呼吸になるなんて、何があったのっ.....?