★☆限りなく遠い星☆★
1.大星雲
1.大星雲
数え切れないくらい多くの星が、身体の中を駆け抜けていった。いや、自分の身体が多くの星を通り抜けていった。そんな感覚が夕の無意識層の中で渦巻いている。
やがて無限の暗闇が夕の身体全体を覆った。そして、その漆黒の宇宙空間にさん然と光り輝く大星雲が無数の星を従えて現れたのだ。
無意識の塊となった夕はどんどんその大星雲に近づいて行く。
突如、大星雲の光の中に巨大な星雲ステイションが姿を現した。次の瞬間、夕の身体はその巨大星雲ステイションの内部にスッと消えた。
どれくらいたったのだろうか。顔の近くでチリンチリンと鈴の音が聞こえたが、だんだんとその音が遠ざかっていく。
ポチャンポチャンと滴の音がする。暗闇からしたたり落ちる滴が夕の頬を濡らした。
夕はうっすらと目を開け、あたりを見回した。不思議な光景が夕の頭の上に広がっている。
見たことも無いような太い葉を持つ植物が、真上から夕を見下ろしていた。
さらに一粒の滴が夕の頬を打った。
「あー、冷たい」
夕は思わず目を大きく開き、頭を横に向けた。
なにか柔らかい草のような物の上に、仰向けになっている。周囲の景色がぼんやりと夕の目の中に映ってきた。
数え切れないくらい多くの星が、身体の中を駆け抜けていった。いや、自分の身体が多くの星を通り抜けていった。そんな感覚が夕の無意識層の中で渦巻いている。
やがて無限の暗闇が夕の身体全体を覆った。そして、その漆黒の宇宙空間にさん然と光り輝く大星雲が無数の星を従えて現れたのだ。
無意識の塊となった夕はどんどんその大星雲に近づいて行く。
突如、大星雲の光の中に巨大な星雲ステイションが姿を現した。次の瞬間、夕の身体はその巨大星雲ステイションの内部にスッと消えた。
どれくらいたったのだろうか。顔の近くでチリンチリンと鈴の音が聞こえたが、だんだんとその音が遠ざかっていく。
ポチャンポチャンと滴の音がする。暗闇からしたたり落ちる滴が夕の頬を濡らした。
夕はうっすらと目を開け、あたりを見回した。不思議な光景が夕の頭の上に広がっている。
見たことも無いような太い葉を持つ植物が、真上から夕を見下ろしていた。
さらに一粒の滴が夕の頬を打った。
「あー、冷たい」
夕は思わず目を大きく開き、頭を横に向けた。
なにか柔らかい草のような物の上に、仰向けになっている。周囲の景色がぼんやりと夕の目の中に映ってきた。