★☆限りなく遠い星☆★
 司令センターから通信士が出て行く姿を見送ってから、シンジはイワノフ司令官に訓練の報告をした。

「四人ともなかなか優秀な訓練生です。理解力も優れています」

「そうか。最後まで面倒を見てやってくれ」
「はい」

その時、中央スクリーンに先ほどの通信士の顔が映った。

「たったいま、アンドロメダ星雲ステーションのミカサ長官から連絡が入りました。映像を切り替えます」

 ディスプレイの画面が変わり、ミカサ長官の顔がスクリーンいっぱいに映し出された。

「やあ、イワノフ、元気そうだな」

「はい、長官。長官もお元気そうで」

「ああ、健康だけはいつも気にかけている


「ところで、そちらもペルセウスからの連絡を受けていると思うが」

「はい。ただ、非常事態発生というだけで、詳細はまだ掴めておりません」

「うん。実はそのことで至急対策をとらねばならん。それで、航宙艇を一隻こちらによこしてもらいたいのだが」

「わかりました。一隻だけでよろしいでしょうか?」

「うむ、他の基地からも来るので、一隻でいいだろう」
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