★☆限りなく遠い星☆★
「大変なことになったわね」

 エツミがシンジに向かって言った。

「実は、そのことでケンタウルスから急いでここに来たんだ」

「数少ない地球生まれの人だしね」

 エツミの隣から夕が顔を出して

 「あのー、シンジさんは地球で生まれたんですか?」
と聞いた。

「うん、そうなんだ。夕さんと同じ日本生まれさ」

 「あたし、さいたまの出身なんですけれど。シンジさんは?」

「えっ、さいたまだって?へー、実はぼくもさいたまなんだ。秩父なんだよ」

 「えーっ、本当?じゃあ、秩父のことも…」

「いや、生まれて一年半くらいで、母親と一緒にここにきたので、でも、秩父は生まれ故郷さ」

 「よかった。同郷の人がいて」

「ほんとね。さあ、そろそろレストランへ行きましょ」

「そうだね、まずは腹ごしらえからだ」

三人は連れだって、レストランに向かった。

レストランに入ると、約半分のテーブルがクルーたちで既にうまっている。食事をしているクルーたちの話題の中心は、やはり地球のことのようだった。テーブルにつくと、エツミがシンジに切り出した。
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