★☆限りなく遠い星☆★
「ねえ、シンジさん。どう思う?地球のことを」

「よく分からないが、地球を回っている国際宇宙ステーションからも連絡が絶えたとなると・・・」

 夕も心配顔でシンジに聞く。

「全く何も分らないんですか?」

「うん、そうなんだ。とにかく我々が地球に行って、この目で確かめないことには」

「でも、これで、夕さんも地球に戻れるわね」

「そういえば、夕さん、猫といっしょにここに来たんだって? ロバートから聞いたんだけど。これだけ科学が発達しても、まだまだ解明できないことがあるんだなー」

「それはそうよ。まだまだ分らないことだらけよね」

 「私なんか、わけの分からないことばかりで、いつもびっくり状態」

シンジとエツミは夕を挟んで大笑いをした。

アンドロイドのロビンがメニューを持ってきてエツミに渡しながらいった。

「おいしいものをたくさん食べて下さい」

「ありがとう、ロビン。これがここでの最後のディナーになるかもしれないから、夕さん一番おいしそうなものを召し上がってね」

 「はい、そうします。それじゃ、ヒラメのムニエルとロールキャベツに…」

三人が注文も終えると、ロビンが聞いた。

「メイプルレインボーはいかが致しますか?」

「ああ、夕さんがここに来て初めて飲んだのがメイプルレインボーだったわね。じゃあ、それもお願い」

「かしこまりました」
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