★☆限りなく遠い星☆★
「ええ、フロリダに。叔母がいるはずなの。まだ元気ならば」

 シンジが頷いて言う。

「うーん、まだ、地球からの連絡が絶えたままだからな。知り合いの消息さえもつかめない。いったい何があったんだろうか」

全員のカップが空になるのを見計らって、エツミがいった。

「さあ、そろそろ部屋に戻って準備しましょう。30分前までには乗り込まないとね」

ジョーが立ち上がって言った。

「それじゃ、またペルセウスで会いましょう。グッドラック」

他の三人も、ジョーにグッドラックと返した。

 大星雲が輝く壮大なパノラマを見つめながら部屋に戻る途中、夕は通路を足早に歩いてくるダイジュと出逢った。

 「あっ、ダイジュさん・・・」

 「ああ。夕さん、お元気ですか」

 「ええ、あたしはいつも元気よ。でも、大変なことになったわね」

 「はい、地球で何事も無ければよいのですが」
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