少年は言った、
プロローグ

中学校3年の冬、奴は死んだ。


それはそれは呆気なく。


「お前ってさー、なんか200歳くらいまで生きれそうな気がする」

「えー?何それ。針ってそんな冗談言う奴だったっけ」

「いや、これまじで」


頬や耳と同じくらい赤いマフラーなんかしちゃって、


奴はへらへらと笑った。


奴は普段から笑っている。


何がそんなにおもしろいのか俺はさっぱり分からなかった。


俺は羨ましかった。


その笑顔で他人をも笑顔にし、


虜にする奴がきらきらと光ってみえた。

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