恋愛禁止(ホラー)
☆☆☆

翌日。


あたしと竜季は昨日と同様に少し早めに寮を出た。


「ツムギ、大丈夫か!?」


男子寮から出てきた竜季がすぐに駆け寄ってくる。


あたしの顔を覗き込んで心配そうな表情を浮かべた。


今朝は何も食べれていないから、そのせいで顔色が悪く見えるのかもしれない。


「竜季……やっぱり、あの噂……」


「あぁ。俺も昨日見た」


「え?」


竜季の言葉にあたしは首をかしげる。


「風呂場で女の顔を見た」


竜季はハッキリとそう言ったのだ。


「それって……髪の長い?」
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